OperaがMSに喧嘩を売ったことについての内部見解

OperaがMSに喧嘩を売ったようです。 - あまたの何かしら。
Operaが喧嘩を売った理由。Firefoxは面倒なことを起こしていきました。 - あまたの何かしら。

これについてOpera内部の人がよくある質問と回答をブログエントリーしているので意訳します。


元ネタ:The Opera blog


Q: なぜ今なの?
A: 今ならEUがMSを取り調べしているから、MSが考えを改める余地があるじゃん。今を逃すと次は無いかもしれないでしょ。


Q: なぜWeb標準に準拠させることがブラウザの選択を広げることになるの?
A: IE以外のブラウザがちゃんとした「選択」であるためには、それらのブラウザでもIEと同じサイトが同じように見える必要があるからだよ。


Q: プリインストールブラウザ無しにどうやってブラウザをダウンロードしろと???
A: もしMSがオープンな標準を卑怯にも攻撃したりしなければ、ブラウザがプリインストールされていること自体は問題ではない。MSはバンドル製品を使って人々をプロプライエタリな技術に縛り付けようとしているってことを言ってるんだよ。


Q: でもOperaはいろんな機器にバンドルされてるじゃないのさ!
A: バンドル自体が問題なんじゃないの!MSがその優位性を使って市場を圧迫しているのが問題なの!


Q: でもAppleSafariを、UbuntuFirefoxをバンドルしてるよ?
A: 既に言ったけど、バンドル自体が問題なんじゃないの!バンドルによって他の製品を市場から除外しようとすることが問題なの!それにSafariFirefoxは標準に準拠してるからいいの。彼らだってIEとの互換性を考えなくてもよかったら、標準のサポートにもっと時間を割いていられるよ。


Q: 文句言ってる暇があったらもうちょっと宣伝でもしたら?Firefoxを見なよ。
A: もう何年も何千億円もかけてIEを失脚させようと頑張ってきたのに、あいつらはまだ市場の80%を支配してる。さらにあいつらはこれ以上標準を脅かそうとしてるんだ。EcmaScript 4騒動然り。正直Firefoxはよくやってるよね、GoogleIBMに助けられてさ。でも、標準を無視し続けてきた会社が80〜90%もシェアを握ってるのはまだまだ多すぎだよ!


Q: つーか本当はやけくそでやってんでしょ?w
A: 本当はね、Opera社としては貯金もまあまああるし黒字も出してる。収益は2007年の第3四半期は2006年のそれに比べて50%も潤ってるんだよ(デスクトップ部門での収益の伸びは100%)。携帯とかWiiでも急激にシェアを取ってるんだ。IE互換性なんかに時間とお金をかけなきゃいけないのは本当に残念なの。他の会社やWeb開発者も同じだよ。


Q: そんなこと言ったって100%標準に準拠したブラウザなんてないでしょ?
A: そ、それは・・・ででで、でもさ、標準になったものを全部すぐに取り入れるのは無理だしさ、バグはつきものだし。それよりも、どのブラウザ会社も他のブラウザがどうであるかなんて気にせずに開発できたらいいことじゃん。


Q: こんなことやって本当はお金を使わずにメディアに取り上げてもらいたいだけなんでしょ?
A: そこは否定しないよ。Operaは標準を広めるためにお金をたくさんつぎ込んできた。だってそれがOperaみたいな小さなブラウザが生き残る道だから。



[追記]


これがOperaの公式見解であるとはどこにも書いてありません。Haavard氏(Opera社のQA Services and Documentation部門で働いているそうな)の個人的見解でしょう。


[追記 2007-12-17]


このブログの翻訳ポリシーについて - by edvakf in hatenaを書きました。


[追記 2007-12-18]


HaavardのブログにThe Opera blogがエントリーされました。同じようなことを言っているので翻訳はしません。